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・会計知識のうち幹の部分(財務会計の基礎) であると言えます。
では、それぞれのポイントについて見ていきましょう。
会計には2つの領域があります。財務会計と管理会計です。財務会計とは、「財務報告のための会計」であり、株主・取引先・国などの利害関係者に業績を報告することを目的としています。 一方、管理会計とは、「経営管理のための会計」で、内部的な経営判断のツールとしての会計を指します。管理会計は、財務会計の知識を基礎としていますが、基本的には別領域のものです。 両者のうち経営者に必要なのは、管理会計の知識です。財務会計については、管理会計を理解するのに必要最低限のレベルで十分です。具体的には、決算書のしくみや読み方が分かるレベルです(一口に、「読める」と言っても様々ありますが・・・)。 会計業務は、大変に枝葉の多い分野です。税務まで含めたら、それこそ樹海のようなものです。管理会計を理解するのに、枝葉の部分までは必要ありません。枝葉は 会計士・税理士などの専門家に任せておけばいいのです。
経営者に求められるのは、基本的に管理レベルの知識、「しくみ」を知ることですが、こと資金繰りに関しては実務レベルでの知識が必要です。 なぜなら、資金繰りに間違いは許されないからです。会計のような、単なる「数字」であれば、後になって修正がききます。しかし、資金繰りの失敗はそのまま会社の終焉を意味します。 仮に、細かな資金繰りまでは直接組まないにしても、自ら、最低3ヶ月先の資金繰りを読めるくらいでないと、会社を「突然死」させかねません。
経営者にとって重要なのは、この経営管理上の財務知識です。この領域は、本などで勉強するときには、更に2つの分野に分かれます。管理会計と企業財務です。 もっとも、両者の境界線は曖昧です。いずれにしても、経営判断に直接絡む問題をテーマとしています。強いて言えば、管理会計は、個別的・短期的な事象や損益関連の項目を扱い、一方、企業財務は、全社的・中長期的な事象やバランスシート(資金の調達と運用)関連の項目を扱います。 この領域は、財務会計や資金繰りの一段上に存在するものです。したがって、決して易しくはないでしょう。しかし、経営戦略論やマーケティングに比べれば、決して難解というわけでも特殊なわけでもありません。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 財務や経理を学ぶ順番としては、まず基本的な財務会計(決算書の読み方)を勉強し、その上で、管理会計や企業財務、資金繰りの学習を進めることになるでしょう。
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(C)公認会計士米井靖雄事務所 1999-2011 |