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左側(借方) |
右側(貸方) |
資産の増加 |
資産の減少 |
負債の減少 |
負債の増加 |
費用の発生 |
収益の発生 |
ここで、現金売上の仕訳を振り返ってみましょう。まず、現金が増えているので、左側に「現金100」と記録します(1)。次に、対となる売上を右側に「売上100」と記録するのです(2)。
(借方)(1)現金 100 / (貸方)(2)売上 100
なお、仕訳の左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)と言いますが、単に右・左で考えてもまったく差し支えありません。
この左右のパターンの組み合わせは、言語で言えば構文に相当します。たとえば、
・パソコンの現金購入:「資産の増加」と「資産の減少」の組み合わせ
・銀行借入れの実行: 「資産の増加」と「負債の増加」の組み合わせ
・給与の支払: 「費用の発生」と「資産の減少」の組み合わせ
などです。
ちなみに、左右一対で記録することには、もうひとつ意義があります。仕訳は、左右の金額が常に一致するので(というより一致するように記録するので)、集計の正確性を検証できるという点です。
たとえば今、すべての取引が現金売上だとすれば、現金の合計と売上の合計は一致するはずです。食い違った場合、少なくともいずれかの集計が間違っていることが分かります(なお、このように左右一対で記録する方法を「複式簿記」と言います)。
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