(A)売上に評価方法には様々あるが、将来のキャッシュフローの総額を現在価値に割引計算する、DCF(Discounted
Cash Flow)法による企業評価がファイナンス理論上の評価。 |
――●企業価値とは?
企業価値は平たく言えば、「会社の値段」のことです。この会社の値段はどのように評価されるのでしょう?上場会社であれば、株式の時価総額(株価×株式数)で分かることでしょう?では、上場していない会社の企業価値はどのように評価されるのでしょう?
また、上場会社の企業評価は株式時価総額だとして、そもそも株価はどのようにして決まるのでしょうか?投資家の様々な評価が集約されたものが株価だとして、それぞれの投資家はどのように株価を判断しているんでしょう(既に別の項で先走った議論をしてきましたが)?
企業価値の評価は、ファイナンス理論のいわば総合問題です。他の項目と重複するところもかなりありますが、ファイナンス理論の全体像を確認する意味で、
またここまでの総まとめの意味で、企業価値の評価について考えてみましょう。
――●企業価値の評価手法
さて、企業評価には様々の手法・アプローチがあります。その中で、M&Aなどの際に広く採用され、また理論的裏付けも持っているのがDCF法(Discounted Cash Flow)による評価です。DCF法による企業評価の大まかな流れを示すと、次のようになります。
@財務予測をもとに将来のフリーキャッシュフローを予測し、
Aそれを資本コストで現在価値に割引計算を行ない、
B事業外資産(遊休資産)の処分価値を見積もって加算し、
C有利子負債を控除する
それでは、この流れに沿って企業価値の評価について説明していきましょう。
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